ボブ・シュールが私の頭に種を蒔いたのです。
2015年初旬、私は1964年東京オリンピックの陸上5000メートル金メダリスト、ボブ・シュールにインタビューをしました。それは中身の濃い、長いインタビューになりました。その終わりに彼は、1964年の大会参加選手が2020年東京オリンピックで東京に来られたらすてきだろうと口にしました。彼は政府、あるいは誰かしらがその費用を負担するということを提案したのではありません。ただ、宿泊先や食事の場所などを探すための手助けがあればどんなにすばらしいことだろうと関心を寄せたのです。
確かにそれはすばらしいことです。
1964年東京大会の参加選手全員を2020年に東京に呼び戻す方法が見つけられたら、ただ想像しているよりもすばらしいことで、実際に途方もなく感動的なことだと思います。私は、1964年東京オリンピック夏季大会の参加選手のうち、70人以上にインタビューを行いました。そのうち優に90%を超える数の人が、こちらから尋ねることなく、日本での滞在や大会について、すばらしく特別な経験だったと説明しました。そして、その多くが日本にまた来たい、特に2020年に訪問したいと述べたのです。
それらの元オリンピック選手が、1964年当時について、また、当時の日本の記憶として礼儀正しさや立ち直りの早さ、勤勉さ、プライドついて語った内容を想像してみてください。1964年の大会参加選手を日本に呼べばお互いにとっての親愛の祭典となるのは間違いないでしょう。1964年東京オリンピック参加選手のために募金活動が資金提供をする機会もあるでしょうし、元選手らにとっては、当時の思い出を学校や博物館で紹介する教育活動の機会もあるでしょう。また、他にも、大使館や商工会議所の方々にとっては、1964年当時を追体験し、文化的な印象を深め、英雄たちをあたたかく受け入れる機会にもなるでしょう。
選手はどのくらいの人数になるのでしょうか?推測させてください (そして平均寿命については、正直なところ幾分冷淡な医療用語を使わせてください)。
デイリー・メール紙のこの記事によれば、イギリス人の選手は、2012年のロンドンオリンピックの特定の競技について自由に観覧する機会を与えられていました。推定では、約125人の選手が該当しました ( つまり、存命だった人の人数です)。1948年のロンドンオリンピックでは、イギリスの代表選手は404人だったので、そのうちの31%が2012年に存命だったことになります。
しかし、1964年と2020年は間隔がそれほど空いていません — 正確には56年です。言い換えると、選手の平均年齢が25歳だとして、1964年大会当時25歳だった選手のほとんどが2020年には70代半ばから80代半ばになります、そのため、1964年の大会のすべての参加選手の31%以上が健康で自分の足で歩き、2020年に日本を訪問することに関心があると予想できます。推定数を導き出すために、仮に40%としましょう。1964年の大会に参加した世界中の選手5151人のうち、2000人強が2020年にこの日本に来ることができるのです!
しかしながら、な残念ながら、これはまだ夢のままなのです。もしロンドンオリンピックの準備委員会が1948年の大会参加選手全員の4100人に申し出の対象を広げていたら、可能性としては、2012年ロンドンオリンピックへの招待者数を1200人以上に広げる必要があったでしょう。私は、1948年ロンドンオリンピック参加選手のすべてを2012年の大会に呼び戻そうという計画には目がいきませんでしたが、準備委員会は考慮に入れていたと想像していますし、彼らはそれが難題だとわかっていたと確信しています。どのようにして大会参加選手の全員に連絡をとりますか?資金はどうしますか?東京に宿泊客があふれている時期に、尊敬に値し、おそらくはその年齢 から見て特別な介助を必要とするであろう多くの人々を受け入れる方法はあるでしょうか
どれも的を得た質問です
しかし、すべては夢から始まるのです。
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